5th station 「だから僕はそれをするのさ」「輪るピングドラム」の第5話感想です。
回想シーンで、高倉兄妹の子供時代が描かれる。
9年前はまだ、父親と母親がいて、冠葉は父親似、晶馬と陽毬は母親似のようだ。
高熱に苦しむ陽毬ちゃんを、台風で悪天候の中、父親がおぶって病院に向かう。
子供たちを守る強い意志と、愛情が伝わり、格好良い父親だと思った。
この格好良い父親も、美人の母親も、現在の高倉家では不在。
現在の玄関前の表札で、父親と母親の名前が消されているのが、切ないな~。
第5話は、高倉家に叔父の池部が訪ねてくる。
池部の言葉では、高倉兄妹の父親・母親は行方不明になっていて、生死が確認できない状態のようだ。
子供たちは、両親が生きていることを信じているが、池部叔父は生存の見込みは無いと思っている。
そして池部は、子供たちが住んでいる高倉の家を売り払って、兄妹を親戚に養育してもらうことを提案する。
表面的には、子供たちのことを思っての提案に見えるが、実際は、和菓子店を経営している池部叔父が、土地を売却したお金を必要としているだけのこと。
話し合いの後、絶対に家を手放したくない冠葉は、池部叔父の口座にお金を振り込んだ。
冠葉のお金の入手方法が謎で、闇金融からの借金なのか、冠葉が何らかの労働をした対価なのか。
そもそも池部叔父は、本気で高倉の家を売るつもりは無く、これまでも、家を売ると脅して、冠葉からお金を奪っていたのでは。
回想シーンに登場した父親は、嵐の中で冠葉を守るために負傷して、自分が負傷しても陽毬ちゃんを病院に送り届け、陽毬ちゃんの命を守った。
第5話の冠葉は、高倉の家を守るためにお金を工面したり、陽毬ちゃんの命を守るために、命がけでペンギン帽子を取り戻そうとする。
冠葉の子供時代の思い出と、現在の家族を守ろうと奔走する行動が、しっかりつながっていて、良い演出だと思った。
高倉兄弟は、冠葉が父親役割、晶馬が母親役割を担って、両親の不在を補っているのだと分かる。
生活費を用意したり、家族を守るためなら非合法な手段も厭わない強さがある冠葉と、料理が得意で、心優しい晶馬という、二人の個性が見えてきたよね。
第5話では、苹果ちゃんが父親と面接する場面がある。
楽しそうに子供時代の思い出を語る苹果ちゃんと、応じる父親との温度差が残酷なくらいはっきり描かれている。
現在の父親には新しいパートナーがいて、これから新しい家庭を持とうとしているようだ。
苹果ちゃんは、思い出の中の優しい父親そのままだと本気で思っているのか、温度差に気づきながら、気づかないフリをしているのか。
第4話では、宝塚歌劇風の紙芝居演出で、苹果ちゃんの心情を表現していたが、今回はクリムトの「接吻」をパロディして、苹果ちゃんの心理描写をしていて、面白かった。
クリムトの絵画は、アニメの背景美術でよく使われているよね~。
『モノノ怪』の「海坊主」や、『エルフェンリート』のオープニング・エンディングで使われていたのが、記憶に新しいな。
第4話で、駅のエスカレーターから転落した久宝阿佐美は、負傷したものの命に別条は無かった。
阿佐美を見舞いに来た、夏芽真砂子という女性が、阿佐美に冠葉に接触するよう指示を出していて、さらに阿佐美を突き落とした犯人だと思う。
突き落とされる直前、阿佐美は何かを目撃したと言う。
夏芽真砂子は、スリングショットにペンギン印の赤い弾を装填し、阿佐美に照準を合わせたところで、場面転換。
前回から引き続き、謎めいた展開で、なかなか面白いね。
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